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危険な香りに誘われて
第11章 夜空に咲く花の下で
7月の最後の土曜日、近所で花火大会が催される。
マンションからも花火は見えるというのに、真紀は、外で見ようと賢也を誘った。
くそ暑いのに、わざわざ出かけるのか。乗り気ではなかったが、真紀の頼みとあらば、ついOKをしてしまうあたり、どう考えても真紀に弱いよな。
しかし、女ってのは、何で仕度するのに時間がかかるんだ。かれこれ、30分出て来ないぞ。賢也は、腰を上げた。
「用意出来たか」
部屋で仕度する真紀に声を掛けて、賢也は、固まった。ノブに手を掛けたまま鼻の下を伸ばして見惚れている。
「賢也、見て」
真紀は、手を広げ、クルクルと回転して見せた。
「どう?似合ってる?」
似合ってるなんてもんじゃねぇ。くそっ、ヤバイ。可愛すぎるって。
たまらず賢也は、部屋に入り真紀を自分の腕の中へ納めた。
紫地に大きな菊の花が咲いたレトロな柄の浴衣と、簡単に捻ってまとめてアップした髪、わざと遊ばせた後れ毛も賢也のハートを射抜く材料としては十分だった。
「ぬ、脱がしてぇ」
いや、最初は、着たままか。裾を捲り上げ、バックから突っ込む。真紀を襲うシーンを想像しながら尻を軽く撫でた。
危険を察知した真紀が、興奮した賢也の顔に向かって掌を広げた。
「だめだよっ。花火大会始まっちゃう」
マンションからも花火は見えるというのに、真紀は、外で見ようと賢也を誘った。
くそ暑いのに、わざわざ出かけるのか。乗り気ではなかったが、真紀の頼みとあらば、ついOKをしてしまうあたり、どう考えても真紀に弱いよな。
しかし、女ってのは、何で仕度するのに時間がかかるんだ。かれこれ、30分出て来ないぞ。賢也は、腰を上げた。
「用意出来たか」
部屋で仕度する真紀に声を掛けて、賢也は、固まった。ノブに手を掛けたまま鼻の下を伸ばして見惚れている。
「賢也、見て」
真紀は、手を広げ、クルクルと回転して見せた。
「どう?似合ってる?」
似合ってるなんてもんじゃねぇ。くそっ、ヤバイ。可愛すぎるって。
たまらず賢也は、部屋に入り真紀を自分の腕の中へ納めた。
紫地に大きな菊の花が咲いたレトロな柄の浴衣と、簡単に捻ってまとめてアップした髪、わざと遊ばせた後れ毛も賢也のハートを射抜く材料としては十分だった。
「ぬ、脱がしてぇ」
いや、最初は、着たままか。裾を捲り上げ、バックから突っ込む。真紀を襲うシーンを想像しながら尻を軽く撫でた。
危険を察知した真紀が、興奮した賢也の顔に向かって掌を広げた。
「だめだよっ。花火大会始まっちゃう」