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危険な香りに誘われて
第14章 門限
「真紀、たまには、ご飯行こうよ」
会社の同僚、郁美に誘われ、週末レストランビルの中にあるスペイン料理店を予約した。
賢也も、タクシーで帰ってくることを条件に承諾。
仕事を定時で終え、二人は、店を訪れた。
夜景の見える席へ案内され、二人は、早速メニューを広げる。
「ワイン飲む?」
「うん、いいね」
赤ワインのボトルとサラダやピザを注文。
機嫌良く食べて飲んでいると隣に座った客が、じっと二人を見ている。
「郁美、ワインお代りする?」
「郁美?やっぱ、郁美か」
隣の女が突然声を掛けてきた。胸の大きく開いたミニのワンピースに派手な化粧。
郁美がこめかみを押える。
「えーと、誰だっけ」
「覚えてない?高校の時、隣のクラスだった葉月だよ」
女は、人懐っこい笑顔を振りまいている。郁美は、小さく被りを振った。どうしても思い出せない。
「えーと、ごめん。なんか、あんまり覚えてないかも」
「あー、私、地味子だったから、目立たなかったしね」
「ああ、そうなんだ」
「友だちと待ち合わせしているのに、まだ来ないのよ。ねぇ、来るまで一緒してもいい?お願い」
両手を合わせ拝むように葉月が言う。郁美は、真紀の顔色を伺った。
「真紀、いいかな?」
「うん、いいよ」
高校の話ばっかりされて同窓会チックになったらつまらないと思っていたが、葉月の持ちだす話題は、エステ店や美容室、海外旅行、美味しいお店のことばかり。その巧みな話術に真紀も郁美も惹き込まれていった。
会社の同僚、郁美に誘われ、週末レストランビルの中にあるスペイン料理店を予約した。
賢也も、タクシーで帰ってくることを条件に承諾。
仕事を定時で終え、二人は、店を訪れた。
夜景の見える席へ案内され、二人は、早速メニューを広げる。
「ワイン飲む?」
「うん、いいね」
赤ワインのボトルとサラダやピザを注文。
機嫌良く食べて飲んでいると隣に座った客が、じっと二人を見ている。
「郁美、ワインお代りする?」
「郁美?やっぱ、郁美か」
隣の女が突然声を掛けてきた。胸の大きく開いたミニのワンピースに派手な化粧。
郁美がこめかみを押える。
「えーと、誰だっけ」
「覚えてない?高校の時、隣のクラスだった葉月だよ」
女は、人懐っこい笑顔を振りまいている。郁美は、小さく被りを振った。どうしても思い出せない。
「えーと、ごめん。なんか、あんまり覚えてないかも」
「あー、私、地味子だったから、目立たなかったしね」
「ああ、そうなんだ」
「友だちと待ち合わせしているのに、まだ来ないのよ。ねぇ、来るまで一緒してもいい?お願い」
両手を合わせ拝むように葉月が言う。郁美は、真紀の顔色を伺った。
「真紀、いいかな?」
「うん、いいよ」
高校の話ばっかりされて同窓会チックになったらつまらないと思っていたが、葉月の持ちだす話題は、エステ店や美容室、海外旅行、美味しいお店のことばかり。その巧みな話術に真紀も郁美も惹き込まれていった。