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危険な香りに誘われて
第20章 雷雲に消える昇竜
吉田は、それっきりだんまりを貫いた。スピーカーから流れる懐メロをBGMに真紀は、一人考えを巡らせた。
頭に浮かんだのは暴力団排除条例。
ヤクザと知っていて、取引をすれば、指導、勧告を受ける。
皇帝は、一応暴力団組員ではない。岡崎の先祖代々が眠る寺は、皇帝の葬儀を引き受けた。
しかし葬儀をすれば、たくさんの組員が、集まってくるのは目に見えている。
寺に迷惑は、かけられない。
皇帝を慕う組員に来るなとも言えない。
どちらにも気遣って受付無しの家族葬にしたのだろう。
あそこに来た人達は、義理じゃなく。
皇帝に最後のお別れをしたくて集まったんだ。
ちょい悪親父の言葉が脳裏に浮かぶ。
『人間、見せている部分だけが、全てではない』
本当の皇帝は、どんな男だったのか。
知ること無く、天へ昇っていってしまった。
『次は、大阪の天気予報です。雨は今夜遅くにあがり、明日は、全国的に晴れでしょう』
頭に浮かんだのは暴力団排除条例。
ヤクザと知っていて、取引をすれば、指導、勧告を受ける。
皇帝は、一応暴力団組員ではない。岡崎の先祖代々が眠る寺は、皇帝の葬儀を引き受けた。
しかし葬儀をすれば、たくさんの組員が、集まってくるのは目に見えている。
寺に迷惑は、かけられない。
皇帝を慕う組員に来るなとも言えない。
どちらにも気遣って受付無しの家族葬にしたのだろう。
あそこに来た人達は、義理じゃなく。
皇帝に最後のお別れをしたくて集まったんだ。
ちょい悪親父の言葉が脳裏に浮かぶ。
『人間、見せている部分だけが、全てではない』
本当の皇帝は、どんな男だったのか。
知ること無く、天へ昇っていってしまった。
『次は、大阪の天気予報です。雨は今夜遅くにあがり、明日は、全国的に晴れでしょう』