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危険な香りに誘われて
第24章 新芽
真紀の口の中に白濁の体液を飛ばし、賢也は、深い息を吐いた後、両手で顔を覆い、唸った。
くそっ、めちゃくちゃ恥ずかしい気分だ。全く、コントロール出来なかった。
手を伸ばしティッシュボックスを探り当て、数枚抜き取った。

「ほら、出していいぞ」

「飲んじゃった」

あどけない笑顔を向けて、あっけらかんと言う。

「マジで?飲んでくれたのか。不味かったろ?無理しなくていいのに」

「んー、ちょっと苦いし。やっぱり美味しい飲み物じゃないね」

真紀は、賢也の肩に手を乗せるとニッと笑った。

「キスしたら、自分の味がわかるよ。ほら、ちょっと舌の上に残ってる」

「全部飲めっ。よせっ、すんなっ」

賢也は、真紀の腰を掴んで押しやり、顔を背けた。

「なんでよ、自分の出したヤツじゃない。チューしよ」

「頼んでねぇって」

「チューしてくれなかったら、泣いちゃうよ」

泣く真似をすると、賢也は、渋い顔を向けた。

「いつから、そんな小賢しい女になったんだ」

「生まれた時からかな」

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