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第5章 虎の真紀

時に甘く。
時に荒々しく。
抱きあい、求めあうように唇を重ねた。


まるでこの世に二人しか存在していないような。
そんな錯覚に陥いるほど、真紀は、賢也が与える世界に夢中になった。
気が付けば、賢也に組み敷かれていた。



賢也が、シャツを捲り上げると張りのある丸い丘が現れる。
また一つ、所有の証を残すと、賢也は、顔を綻ばせた。
こいつは、俺のものだ。髪の毛一本、他の男に、触れさせはしない。

薄いピンクの乳輪を口に含み甘噛みをする。

「んっ。噛んじゃだめ･･･」

小さな粒を舌先で叩くと真紀は、甘いため息を漏らし足を摺り合わせた。

「あっ････。あっ、んっ」

賢也は、乳房からへそまで、舌を這わせていった。
縦長のへそに舌を入れると、真紀は、賢也の頭に手を置いて「やだっ、そんなところ舐めないで」体をくねらせる。
賢也は、逃げられないように真紀の腰を掴み、へその横を強めに噛んだ。

「やぁんんっ」

膝裏を持ち上げ、太腿に口づけ。
撫でるように膝から足先まで舌を這わせた。

真紀の息が乱れ、快感に悶え、体を震わせる。

「やっ、何、賢也っ。ああっ、だめっ、そんなの････」

足の指を口に含み、舌を使って舐めると真紀の喘ぎ声が、大きくなった。

もうダメ。
賢也の愛撫に狂いそうだ。

どうしようもないほど、体が疼く。

切ないよ。

ぎゅっとシーツを握りしめた。

早く賢也と繋がりたい。


賢也が欲しい。