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果てのない海に呑まれて
第11章 救い
「んっ…や……」
温かい滑りと響く水音
“なんで……”
つい先程まで消沈していたかと思えば、今度は悪戯に責めてくる
本当に、この男は理解出来ない
“なのにどうして……”
初めの頃に感じていた嫌悪感はないのか
辱めを受けるのはもう嫌なのに、強く拒めない
「リリア……」
呼ばれて顔を向ければ唇を塞がれ。
無理やり抉じ開けられた訳でもないのに侵入する舌を迎え入れてしまう
「ン…ふっ……」
そのまま体にレオンの腕が回り、彼の方を向かされる
接吻が途切れないよう、リリアの脚は無意識に彼を跨いでいた
「ハァ…ッ」
自分のものではない熱い吐息にリリアは思わず目を開けた
そこにはあの夜と同じ、貪るように彼女の唇を奪うレオンの姿が。
それでも彼の想いを知った今、あの日の恐怖は感じない
寧ろ求められていることに人として喜びを感じてしまう
いや、女として、か−−−。