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果てのない海に呑まれて
第19章 芸術の都



「ン…ふ……っ」



チュ…チュルッ



レオンはリリアを解放するどころかますます深く舌を絡めてくる

リリアの方も無意識のうちにもっととせがむように彼に応えていた



「ア…ッ」



リリアの口から小さく声が漏れ、膝がカクンと折れる

レオンは腰に添えた手でそれを支えながら彼女の耳を、首筋をなぞる





このままここで、二人の愛を確かめようかーーー















「おい、着替えにどんだけ時間掛ける気だ」



ミゲルの怒ったような声が扉の外から二人の情交を遮った



「……」



リリアを放し、深いため息をつく



「今、行く」



レオンはそう答えて部屋の外へ出て行き、リリアも気持ちを落ち着かせるとすぐにその後を追った







「全くお前は…もう少し堪え性ってものがないのか」

「それはこっちのセリフだ」



二人はちょうど港へ降り立とうとしているところらしく、舷門のところから声だけが聞こえてくる

リリアも当然のように船の出入口へと向かっていた


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