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果てのない海に呑まれて
第22章 移ろいゆく薔薇の中で
翌朝リーディエの港を発ったレオンたちは、日暮れ前にはアウスグライヒに戻ってきていた
「私はまだ仕事がある。先に部屋に戻ってゆっくり休め」
「ええ」
リリアはレオンの言葉に素直に頷いて自分の部屋に戻ろうとした
一瞬、彼の横に立つミゲルと視線が合い、すぐに気まずそうに逸らす
「……」
それを見たレオンは、何かを考え込むようにじっと二人を見つめていたーーー
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