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第23章 夢追う男

「ﾌﾝ…」



レオンはクリスの真剣な眼差しもただ鼻で笑った



「昔のお前はもっと大それたことだって言ってただろ……その海の向こうには俺たちの知らない陸地がまだあるかもしれないってよ」

「子供の妄想だ」

「オレはまだ信じてるぜ」

「バカバカしい……」



目を合わせようともせずただ冷たく返すレオンにリリアは驚く



「そんな言い方はないんじゃないかしら」

「何……」

「私はずっと見える世界しか見ようとしてこなかった。でも今は貴方がこうして色々なものを見せてくれる。

いつもの貴方らしくないわ。私は、もしクリスの言う通りヴィークの外にも世界が広がっているのなら、それを見てみたい」

「……」

「ほお…」



クリスの目の端がｷﾗﾘと光った



「彼女の方がよっぽど話が分かるな。

なぁレオン、もっと柔軟になれ。頭の固い人間ほどつまんないものはないぜ」

「……黙れ」



レオンは二人の言葉にも耳を貸すことなくそう言い捨てると、さっさと梯子を伝って下に戻ってしまった