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果てのない海に呑まれて
第24章 始まりは皆
ーーーミゲルの、顎下に。
「……っ!」
ミゲルが思わずバランスを崩し倒れ込んだのを見て、レオンはハッと我に返った
「…あ……」
「クックックッ...」
小さく響く笑い声にサッと目を向ければ、レオンの攻撃を避けてしゃがみ込んだクリスが肩を震わせていた
「…お前……」
二人はもう怒りも忘れ、彼の乱暴な意図に気付いて顔を見合わせる
「…フ」
レオンは柔らかく微笑んだかと思うと、一瞬で挑発するような表情に変わった
「なんだ、やり返さないのか」
「……」
先ほど聞いたような言葉にミゲルは冷めた目で見返す
「……おいおいなんだよ、ホントに何もしねぇ気か?」
「興醒めだな。空気の読めない奴め」
すると、ここでミゲルが思いも寄らなかった言葉を口にした