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果てのない海に呑まれて
第30章 主の姿
ついさっきだ
ついさっき、ここで待っているようにレオンから言われたばかりなのに。
「何かあったの?」
「……」
「…貴方、本当にミゲル?」
「随分と疑り深くなったものだな。良いことだ。
お前を狙っている奴らがここに来るかもしれない。だからその前に逃げるぞ」
「私を狙う……?」
怯えた表情を見せた彼女にミゲルは言い辛そうに続けた
「……ギスタール家を滅ぼした奴らだ」
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