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果てのない海に呑まれて
第49章 番外編 光と影



「……俺だけ…」

「ん?」

「俺だけ嵌められたのでは、割に合わない」

「……っ!」



急に身体を起こしたかと思うと、ヘレーネに口付けるミゲル。



「……っ…へぇ、媚薬のせいにしても随分と積極的だねぇ」



チュルッと舌が引き抜かれた後、口の端に溢れた唾液を指先で拭いながらヘレーネは笑った



「……」





“こいつの前では負けたくない”



相手も自分もどうでも良くなくなる相手

あの大男にも似たような感情を覚える–––





「……ガキ」

「…っ……」



それはバカにするような笑いではなく、ただ面白がっているだけだった



「折角その気になったんなら、少し遊ぼうか」

「遊ぶ……?」



ヘレーネの提案にミゲルは眉を顰めた



「毎度毎度、ただヤるだけじゃつまらないだろ?」

「ハァ……何をするんだ」



好きにしろというように投げられると、ヘレーネは体に巻いた布を取り払いながらミゲルにも服を脱ぐよう示す


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