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果てのない海に呑まれて
第49章 番外編 光と影
「ふざけるな! そんなことがあるわけないだろう!!」
”……!”
荒々しい怒声に意識が戻る
「…今のは……ミゲル!?」
スッと立ち上がり急いで服を着始めたミゲルに、流石のヘレーネも驚きを隠せなかった
あれほど弾けそうになっていたくせに、まるで何事もなかったかのように男根をしまい込む
「どうしたっていう……」
「悪いが緊急事態だ。もう行く」
腰にしっかりと短剣を収め、部屋を飛び出して行く
「レオン、何があった!?」
階下から響く声は先ほどまで我を忘れ喘いでいた彼とは全く別物だった
「……」
後から身支度を整えゆっくりと降りて行くと、そこにもうファルツ家の人間は誰もいない
「一体どうしたんだい?」
「なんか、レオン様の妹が亡くなったらしいよ」
仲間の言葉に、ヘレーネは
「そう」
と答えるしか出来なかった–––