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サイドストーリー6
第10章 恋人宣言
久しぶりに社食で一緒になった直哉はいつも忙しそうで
今日も、結構な勢いでご飯を食べている。
そんな直哉を同期の真樹と2人で呆れて見ていたら
真樹が突然直哉に聞いた。

「青木は葵のどこを好きになったの?」
「ん?」

一瞬食べる手を止めて、
「可愛いトコ」
今更、何聞いてんだ、って感じでニヤッと笑う。

私を・・・どんな人?と聞いて
「可愛い」と言う返事は恐らく誰も言わない。
仕事に夢中で、男の同期にも負けない成績に奮闘している私は
一般職の可愛いOLさんとはちょっと違う。

直哉のその返事に真樹が笑って
「そっか」
とつぶやく。

「俺、当分帰り遅いからデートできない」
「う、うん分かった」
「浮気すんじゃねぇぞ」
「分かってるよっ!」

会うたびに釘を刺されて、いい加減うんざりなセリフに
ため息をついている間に、直哉は食べ終わって食器を下げに行った。

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