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サイドストーリー6
第11章 噓つきは恋の始まり
「初めて俺たちがあった日のこと覚えてる?」

付き合って1周年記念の日、
野口さんはおしゃれなレストランを予約してくれて
嬉しそうに思いだしながら話した。

「うん。覚えてるよ」
「あの時、チコちゃんが言った『ちいさ~い会社』ってフレーズがかわいくてかわいくて。
一目で惚れたんだよな」
「・・・・」
「チコちゃんの俺の第一印象はどんなだった?」

うれしそうに聞くけど・・・

「みんな社内でモテるのに、まだモテたいんだ? とか」
「え・・・・」

「社内では女の子の誘いには乗らないって噂なのに
社外では合コンオトコかぁ~、とか」
「・・・・」

「こんなところに来なくても彼女なんか選びたい放題でしょうに。 とか」
「あの・・・チコちゃん?」

「この人たち、自分がモテるって自覚してる。とか思ってた」
「・・・・サイアク」

野口さんはフォークをテーブルに置いてため息をついた。

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