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サイドストーリー6
第2章 同棲×数学
8月の横浜の花火大会に真理子を誘った。
平日なの?と不満を漏らし
会社帰りの真理子は周りの浴衣の女の子を羨ましそうに見た。
「私も、浴衣で来たかったよ」
「あ~。横浜の花火大会は毎年平日だ」
俺は学校が休みで、補習の時期もずれていたから
思いっきり私服だけど。
だんだんと会場に近づくにつれ、増えていく人に
はぐれないように真理子と手をつなぐ。
「絶対はぐれるなよ」
そういって手を放して腰を抱いた。
こんな人込みで、知り合いに会うはずはないと思っていたのに。
斜め前に不機嫌そうな顔をして歩いている奴がいた。
塾の帰りだろうか?数人で来たらしいその高校生の集団は
受験の苦しさを一瞬忘れるために来たんだろう。
お前たち、こんなところにきていいのか?なんて無粋なことは言わない。
見なかったことにして、離れようと思ったけど
その男の、あまりにも不機嫌な顔に笑いが込み上げた。
「おい。山口、せっかく来たのに楽しそうじゃないな」
平日なの?と不満を漏らし
会社帰りの真理子は周りの浴衣の女の子を羨ましそうに見た。
「私も、浴衣で来たかったよ」
「あ~。横浜の花火大会は毎年平日だ」
俺は学校が休みで、補習の時期もずれていたから
思いっきり私服だけど。
だんだんと会場に近づくにつれ、増えていく人に
はぐれないように真理子と手をつなぐ。
「絶対はぐれるなよ」
そういって手を放して腰を抱いた。
こんな人込みで、知り合いに会うはずはないと思っていたのに。
斜め前に不機嫌そうな顔をして歩いている奴がいた。
塾の帰りだろうか?数人で来たらしいその高校生の集団は
受験の苦しさを一瞬忘れるために来たんだろう。
お前たち、こんなところにきていいのか?なんて無粋なことは言わない。
見なかったことにして、離れようと思ったけど
その男の、あまりにも不機嫌な顔に笑いが込み上げた。
「おい。山口、せっかく来たのに楽しそうじゃないな」