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第21章 横浜発 7:54⑤

「彼女が出来ました」

正直に言うと、彼女の顔はさらにきれいに笑って

「おめでとう。矢野君にそんな素敵な顔をさせるなんて
妬けちゃうわね。お兄さんも元気？」

「はい」

大人の女性だな。

たった一言のセリフになんだかいろいろなものが感じ取れた。


「ありんこさんはいつもおキレイですよ」

こんな個人的な会話を得意先としたことなんかないのに。

「ありがとう」

彼女の笑顔は、思わず言いたくなるような素敵な笑顔だった。


ＥＮＤ＊＊＊＊