この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
サイドストーリー6
第24章 カウントダウン
「里香!」
周り中に聞こえるような大きな声で
私を制止するように呼んで追いかけてくる。
「なにやってんの?」
追いつかないはずはなくて
そのまま校舎の端に連れていかれて、人通りがないのを確かめて
私を壁に押し付けた。
私は逃げ場のない背中をさらに壁に押し付ける。
「何やってんのか聞いてんだよ」
「え・・・あの」
にげたの。そういえるほど私は強くなくて
蒼くんがほかの女の子に笑いかけるのが嫌なの。
そんなことも言えるはずがなかった。
「なににげてんの?」
「え。あの」
「声かければいいじゃん」
「・・・・」
「自分が彼女だって主張しないのかよ?」
「・・・・」
目の前の蒼くんのシャツをぎゅっと握りしめる
「あの子たちの魂胆はちゃんと分ってるから」
そういいながら私の頭をかき抱いた。
「おれ、向こうに行けよって冷たくしてたんだけど
里香ちゃんとみてた?」
見てなかった。言葉にできない言葉で首を振る。
「あのさぁ。俺が好きなのは里香だけ。
自覚して。自信をもって。そしてできれば主張して」
「・・・うん」
「俺が守ってやるから。どんな女にも里香には何もさせない」
「うん」
「俺を信じろ」
私も―――強くならなきゃいけない。
私はぎゅぅぅぅっと蒼くんに抱きついた。
END****
周り中に聞こえるような大きな声で
私を制止するように呼んで追いかけてくる。
「なにやってんの?」
追いつかないはずはなくて
そのまま校舎の端に連れていかれて、人通りがないのを確かめて
私を壁に押し付けた。
私は逃げ場のない背中をさらに壁に押し付ける。
「何やってんのか聞いてんだよ」
「え・・・あの」
にげたの。そういえるほど私は強くなくて
蒼くんがほかの女の子に笑いかけるのが嫌なの。
そんなことも言えるはずがなかった。
「なににげてんの?」
「え。あの」
「声かければいいじゃん」
「・・・・」
「自分が彼女だって主張しないのかよ?」
「・・・・」
目の前の蒼くんのシャツをぎゅっと握りしめる
「あの子たちの魂胆はちゃんと分ってるから」
そういいながら私の頭をかき抱いた。
「おれ、向こうに行けよって冷たくしてたんだけど
里香ちゃんとみてた?」
見てなかった。言葉にできない言葉で首を振る。
「あのさぁ。俺が好きなのは里香だけ。
自覚して。自信をもって。そしてできれば主張して」
「・・・うん」
「俺が守ってやるから。どんな女にも里香には何もさせない」
「うん」
「俺を信じろ」
私も―――強くならなきゃいけない。
私はぎゅぅぅぅっと蒼くんに抱きついた。
END****