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サイドストーリー6
第26章 田園シンデレラ
「お前、石島のためにこんなに張り切ってるの?」
「え・・・」

思いもしなかった答えに、イラつきMAX。
石島のせいで、俺はここ数日相手をしてもらえない訳?
石島のせいで、響子はずっと台所にいる訳か?

「断ろう」
「ええぇ?」
「来るなって言おう」

大人げないとか関係ねぇし。

そう思いながら、台所に立つ響子を後ろから抱きしめる。

「お前は俺のモンだ」

当たり前だと思っていたことを、改めて口にする。

「ちょっと。豪。離してよ」
「いやだ」

抱きしめていた手をゆっくりと身体中に這わせる。
顎をとらえて後ろを向かせて無理やりキスをした。

「ん・・・っ」
「お前は誰のモンか言ってみろよ」

「豪・・・っ。ちょっと待って」
「なんだ・よ」

身体ごと俺の方を向かせてギュッと抱きしめた。

「違うって!何ヤキモチ妬いてんの!」
「あ?」
「石島さんに、私は退職して幸せですって、ちゃんと示したかったの」
「・・・・」

「あんな急に退職したから。迷惑かけちゃったから。
ちゃんと幸せですって石島さんには分かってほしいから」

ぎゅっと俺の服をつかんで「ばか」といいながらキスをする。

そのキスに応えて深く舌を入れた。

「やっぱ、断るか?」

耳元で小さく言ったその言葉に
響子は大きく笑った。


END*****


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