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横浜発 7:54
第4章 岸
「あの・・・」
ためらいがちに話しかけられた。
「は、い」
「毎朝、矢野さんと一緒に来てるんですよね?」
「はい」
「この1週間、広報部は研修会の準備で忙しかったのはご存知、ですか?」
「ええ」
少し言いづらそうに、でもはっきりと2人の女の子は言葉をつづけた。
「部内ではあまり遅くまで残業せずに、22時ごろには上がって
朝少し早く来る、という感じだったのですが」
「はい」
「矢野さんは・・・あなたと同じ電車に朝乗るために
帰りは毎日終電でした」
「え・・・」
「矢野さんはみんなより2時間ほど多く残業しても
朝にみんなは矢野さんより2時間も早くは来ません」
「・・・・」
「結局矢野さんが多くを引き受けることになり
この1週間は本当に大変だったと思います」
「そうなんですか」
知らなかった。
「付き合っているなら!矢野さんの仕事をもう少し理解してください!
違う会社だからわからない、と逃げないで
わかる努力をしてください!矢野さん、このままじゃ倒れます」
「・・・・」
「あなたと同じ電車に乗るために無理をしすぎなんです!」
ためらいがちに話しかけられた。
「は、い」
「毎朝、矢野さんと一緒に来てるんですよね?」
「はい」
「この1週間、広報部は研修会の準備で忙しかったのはご存知、ですか?」
「ええ」
少し言いづらそうに、でもはっきりと2人の女の子は言葉をつづけた。
「部内ではあまり遅くまで残業せずに、22時ごろには上がって
朝少し早く来る、という感じだったのですが」
「はい」
「矢野さんは・・・あなたと同じ電車に朝乗るために
帰りは毎日終電でした」
「え・・・」
「矢野さんはみんなより2時間ほど多く残業しても
朝にみんなは矢野さんより2時間も早くは来ません」
「・・・・」
「結局矢野さんが多くを引き受けることになり
この1週間は本当に大変だったと思います」
「そうなんですか」
知らなかった。
「付き合っているなら!矢野さんの仕事をもう少し理解してください!
違う会社だからわからない、と逃げないで
わかる努力をしてください!矢野さん、このままじゃ倒れます」
「・・・・」
「あなたと同じ電車に乗るために無理をしすぎなんです!」