この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
横浜発 7:54
第1章 J
一斉に改札に向かう人の波の中で
肩を抱かれて、端による。

「ごめん。それもう1回貸して」

そう言って私の手の中から名刺をそっと抜いて。
裏を向けると英語表記になっていた。

「あ~・・・書くトコないな」

そう言って舌を軽く鳴らして。
やっぱり表に向けると小さな空きスペースにスラスラと携帯の番号を書いた。

「今日の午前中に必ず電話して」
「え?」

そう言いながら私の手に名刺を戻すと
「会議が長引いたら電話は取れないけど、折り返しする」
「・・・・」

「お昼を一緒に食べよう」

爽やかに笑うその顔は、昨日時計を見た時の不機嫌な顔とどこか似ていて可愛かった。

「今日はお弁当、なんです」
「そうか。じゃぁ夜にご飯を食べに行こう」
「え・・・あの」

「ごめん。朝一で会議が入ってるんだ。
本当は15分早いのに乗りたかったんだけど
どうしても『今日』キミを捕まえたかった」
「・・・・」

「俺、走っていくからこれ以上話せないんだ。ごめんな」
「いえ・・・」
「じゃぁ電話待ってるから」

そういって、スマートに人ごみを抜け
改札の向こうに消えて行った。
/48ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ