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仕置きの館
第4章 願い、そして……
『…………………グォ~~~~…………………』


!!!

これ、イビキだ……………!!!


なつみはビックリした。思わず口に手を当てた。


佐久真は、直立不動のまま眠っていた。





(そっか……………!!
そうだよね!
機械じゃないんだもん、
24時間眠らずにいられる訳がないよ!)


小さくガッツポーズをした。


『………………ハッ。
鮎川なつみ!!深夜に何をしているっ!』

佐久真が突然目を開き、
なつみに怒鳴った。




その声を聞いて他の部屋の看守もハッと顔を上げた。


『あっ……………あの、
トイレにいきたくて……
許可を取ろうと………』


『ならば行け』
佐久真がバスルームの横を指差す。



なつみはトイレに入った。


便座に座りながら、
(……………眠ってるなら…………チャンスがあるかもしれない!)
僅かながら光が見えた気がした。




流して素早く布団に戻る。



目を閉じた。


(大丈夫………………、
大丈夫だよ、なつみ)
自分に言い聞かせる。



看守も人間なんだ。

どうして今まで気づかなかったんだろう。

24時間、わたしたちと一緒にいるんだ。交代もしてない。

寝ない訳がないんだ………………




なつみは目を閉じたまま、ギュッと手を合わせる。
一筋の希望の光だけに願いを込めた。
(お願い、チャンスをください!!)




そのまま朝まで眠れずに、
ただ祈った____________







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