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仕置きの館
第4章 願い、そして……
願いながら、
咲子の脇腹をつついた。



『ふ?』

(シーッ…………)
なつみは驚いて声を挙げた咲子に、人差し指を立てた。



咲子もハッとして、
トレーに目を落とす。



今日の夕食はビーフシチューだ。



何か……………
何か伝えなきゃ。



なつみは必死に考えた。


(!そうだ!)



ビーフシチューを指先で掬い、
机に文字を書く。


幸い机は白色だ。




【看守  スイッチを押す  失神】

そう、書いた。



咲子が目を丸く見開く。



(えっ?え?)
息遣いがした。


そりゃ、これだけじゃ意味が分からないはずだわ。



【弱点  発見  助かるかも】
と書いた。



咲子は、
驚愕したようで体が震え始めた。



(伝わった………………………!!)





その時、
看守が一人見回りに歩いた。


なつみは作業着の袖でビーフシチュー文字を拭き取った。



咲子がなつみを見、

片目を瞑った。






(やった!!!)



だからといって、
逃げ出せる道が出来た訳じゃない。



が、
何よりも心強く嬉しい。





伝えなくちゃ。

少しずつでも、
咲子さんに!








なつみにはトレーを重ねる音すら、
希望へのファンファーレに聞こえた……………………………………………………………………………………………………………
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