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仕置きの館
第4章 願い、そして……
『い、犬?』
目を見開くなつみ。


犬だ。
どこからどう見ても、
犬。
首輪は赤く、
目はグレー。



ドーベルマン?
何だっけ?



なつみは動物は嫌いじゃない。

が、
場違いに思い拍子抜けをしてしまった。


黒い体をした、
強そうな犬が一匹三井に抱えられている。
リードに引かれて。


牙を剥き、
『グルル………』と唸っていた。



怖い。
目つきが鋭い。




『…………犬?
何なの?』咲子が代表するように訊ねた。



佐久真は4人を真っ直ぐ見据えると、
『_____この犬とsexをするのだ』と信じられないことを口にした。





『はぁ?!』
『…………え、何それ…………』
4人は戸惑う。


『黙れっ!
この犬は特別な薬を使って人間仕様にしてある。
〔開放的なsex〕は動物に戻る意味合いがあるのだ!
当然、本物の動物とも絡んでもらう。
いいか?
犬は本能でメスと見れば発情する。
メスの体からオスを煽る匂いが出て反応するのだ。
君たちに足りない【旦那を煽る匂い】を、
犬を通して学べっ!!』




佐久真が怒鳴る。








ウソでしょ?!
犬って………………………?!




目の前の黒い犬は、
きちんとお座りしている。
が、
目や牙はなつみたちに向かい威嚇しているようだった。



『安心しろ。
コイツは威嚇をしてないさ。
これは発情の証。
狂犬病もない。〔国〕から支給されたお前たちの訓練のための道具だ。
因みにこの【とこなをし】には3匹いる』
三井がニヤニヤ笑う。



『三井っ!!
余計な情報を喋るなっ』
佐久真が三井にピシャリと制す。


『は、失礼致しましたっ!!』
三井は佐久真に頭を下げた。





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