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砂の人形
第6章 自動人形
私は、震える唇を噛み締める。こんなのどうかしてる。そう思いながらも、目の前にぶら下げられた快楽が欲しくて欲しくて、私には抗えない。自分の意志の弱さに、涙がこぼれた。
「止めなくていい……」
「はい」
テルベーザの小指が唇に触れる。私は首を振る。
「何を考えているの……砂浴びしてるだけじゃない。要らない」
「そうですか」
テルベーザはむっとしたように答えて、差し出した手を、腰に伸ばした。一撫で砂を擦り付けると、そのまま下へ這い進み、ぬかるみに指先をあてがう。
「嫌いな砂浴びで、こんな風になってしまうんですか?」
「あっ……」
尖った乳首をつまみ、こすりあげられるとたまらなくて。私は自分から、テルベーザの指に体を擦り付ける。
自分ばっかりこうなっているのが悔しくて、私は砂を握り締め、テルベーザのシャツの裾に手を差し入れた。引き締まった脇腹、盛り上がった胸の筋肉、まだ汗の浮いている首筋。
こんな風にテルベーザに触るのは、初めてだった。硬く滑らかな体……気後れしていると思われたくなくて、私は、乱暴に砂を擦り付けた。
「姫様……」
「一緒にって言ったでしょ。あなたも浴びて」
「命令ですか」
「ええ」
「いいんですね?」
その答えまでは聞かずに、テルベーザは服を脱いで、私の体に砂をかけ、体がぴったり密着するように、背中を抱きしめてくれた。私も、汗ばむ彼の背中を砂で撫でる。肌と肌を擦り付けるようにうごめく体は、突き上げる時の動きによく似ている。
「姫様、前を、開けてください」