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砂の人形
第7章 遠いオアシス
「姫様、歯、食いしばるのはなしにしましょう。姫様の声、聞かせてください。ずっと聞きたいと思ってました」
「……っ」
囁いても姫様は首を振って、僕の手を吐き出そうともがいていた。溢れる蜜親指に絡めて、固くつぼんだ菊座にすりつけながら、他の指で小さな芽をなぶる。姫様が一番、僕を強く噛むときのやり方だ。姫様の顎の力が抜けて、喉の奥から、あられもない甲高い嬌声が漏れた。同時に一気に溢れて、まさぐる指をしとどに濡らす。体を痙攣させながらも、姫様は腰を突き出した姿勢のままにしていた。
「素敵ですよ。姫様、すごく、淫らです」
「テーゼ……」
姫様が振り返る。潤んだ瞳。唾液のこぼれた顎。汗ばんだ額。 僕の指を含んだまま、半ば開いた唇。 溜息のような喘ぎ声の合間を縫って、「こっちにも触って」と恥ずかしそうに囁いた。
こんな風に。ペテ様の下でも言うんだろうか。こんな風に乱れて、こんな目で、僕以外の男も見るんだろうか。突然そんな疑問がわくと、僕は自分を止められなくなる。姫様の口から指を抜いて、もどかしく、自分の怒張したものを取り出す。そこに姫様の腰を引き寄せた。
欲しがる胸を乱暴に揉みしだく。姫様は身悶えしながら、僕の一物に自分で体を擦り付ける。熱く緩んだくぼみが、今にも僕を飲み込もうとして。僕は、時間が永遠に止まったような気がした。
しびれるような甘い声が聞こえた。このまま深く突き上げてやったら、姫様はどんな痴態を見せてくれるだろう。まだ触れたことのない場所を乱暴にかき混ぜて、愛してると囁いたら。この人は、全部捨ててくれるだろうか。王女の地位も、アルムカンの国民も、この大陸の平和も。全部捨てて、僕と砂漠をさまよってくれますか。