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潮騒
第1章 序章ー凪ー
孫の作ったケーキをフォークで切り取り、一口頬張る。
林檎のシャキシャキとした食感と、サッパリした後味が…ヨーグルトか。
普段はあまり乳製品を食べつけないタチだったが、それはとても優しい味がした。
こんな珍しいものが食べられるなんて、長生きはしてみるもんやな…本当に。
こんな美味しいの、あの人にも食べさせてやりたかったわぁ…それも孫が作ってくれたやなんて、なぁ…
開け放った縁側を仰ぐ。
蝉の声が聞こえた。
あぁ、そういうたら…あの日も、こんな、暑い夏の日やったなぁ…
ケーキの皿にフォークを置き、一緒に運ばれてきたガラスのコップに入った麦茶を一口飲んだ。
林檎のシャキシャキとした食感と、サッパリした後味が…ヨーグルトか。
普段はあまり乳製品を食べつけないタチだったが、それはとても優しい味がした。
こんな珍しいものが食べられるなんて、長生きはしてみるもんやな…本当に。
こんな美味しいの、あの人にも食べさせてやりたかったわぁ…それも孫が作ってくれたやなんて、なぁ…
開け放った縁側を仰ぐ。
蝉の声が聞こえた。
あぁ、そういうたら…あの日も、こんな、暑い夏の日やったなぁ…
ケーキの皿にフォークを置き、一緒に運ばれてきたガラスのコップに入った麦茶を一口飲んだ。