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潮騒
第7章 衝撃 ー時化ー
剛志の遺骸を抱いた正一郎、浩二郎と共に家に帰る。
帰る道中も正一郎はひと言も口を利かず、菊乃は流れる涙を拭う事もせず、ただ黙々と正一郎に続いた。
耕太郎とヨシは変わり果てた孫の姿に腰が砕け、小さな遺骸に縋って泣いた。
ヨシは菊乃を睨みつけ、
「お前が付いとってなんでこないなことになるのや?ええか、剛志はお前の子である前にこの家の跡取りやで⁉︎それが解ってんのか⁉︎」
厳しい口調で菊乃をなじる。
耕太郎が何とか宥めようとヨシの肩を掴むが、それを振り払い、ヨシは菊乃の肩を掴んで揺さぶった。
菊乃は反論もできず、揺さぶられるままになっている。
正一郎も助け舟を出してくれることはなく、苦虫を噛み潰したような顔で二人を見る。浩二郎も困ったような顔で溜息を吐いた。
唯一冷静さを取り戻したのは、義父の耕太郎だった。
帰る道中も正一郎はひと言も口を利かず、菊乃は流れる涙を拭う事もせず、ただ黙々と正一郎に続いた。
耕太郎とヨシは変わり果てた孫の姿に腰が砕け、小さな遺骸に縋って泣いた。
ヨシは菊乃を睨みつけ、
「お前が付いとってなんでこないなことになるのや?ええか、剛志はお前の子である前にこの家の跡取りやで⁉︎それが解ってんのか⁉︎」
厳しい口調で菊乃をなじる。
耕太郎が何とか宥めようとヨシの肩を掴むが、それを振り払い、ヨシは菊乃の肩を掴んで揺さぶった。
菊乃は反論もできず、揺さぶられるままになっている。
正一郎も助け舟を出してくれることはなく、苦虫を噛み潰したような顔で二人を見る。浩二郎も困ったような顔で溜息を吐いた。
唯一冷静さを取り戻したのは、義父の耕太郎だった。