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まほろばマボロシ~仮初めの結婚~
第11章 表裏一体
~side結翔~
扉が閉まる音と同時に結翔は敢えてイスではなく床に座り込んだ。
「何だってんだよ…」
苛々している。
そんなことは、例えば誰かが居たとしても言われる前に解ること。
その内に笑いさえこみ上げてくる次第だ。
解ってるよ…
バカげているなんて事くらいは…
でも…
雅は言っていた…
「私の気持ちなんて解らないクセに」
「なら俺の気持ちは解ってんのかよ…」
らしくないと言われても構わない。でも、結翔はもどかしくも、何とも言い表せない気持ちの渦を抱えたまま床をダンッと叩いた。
「何だってんだよ…」
苛々している。
そんなことは、例えば誰かが居たとしても言われる前に解ること。
その内に笑いさえこみ上げてくる次第だ。
解ってるよ…
バカげているなんて事くらいは…
でも…
雅は言っていた…
「私の気持ちなんて解らないクセに」
「なら俺の気持ちは解ってんのかよ…」
らしくないと言われても構わない。でも、結翔はもどかしくも、何とも言い表せない気持ちの渦を抱えたまま床をダンッと叩いた。