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まほろばマボロシ~仮初めの結婚~
第3章 不本意 ~side結翔~
駐車場に着くと車を出す前に結翔は母に電話をした。

「もしもし?母さん?」
『結翔、もう着く?』
「まさか、今終わったばっかりだよ。今から向かう」
『今からって…もうじき篠崎さん来ちゃうよ?』
「クスクス…篠崎さんって誰よ。とりあえず今から行くから。切るよ?」

そうして電話を切った結翔。


篠崎…?

もしかしたら相手の名前か?というか名字?

まさか本気で見合い?


「勘弁してくれって」

そうポツリと呟くと車を出した結翔。そのまま約束の場所に向かいだしたのだった。
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