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まほろばマボロシ~仮初めの結婚~
第20章 信じることの強さ
「メンバーや友達と会うなとは言わない。会ったってかまわねぇ。でもキスしたりとか…しないで?」

そう伝える結翔の声はやっぱり少し低かった。


素の声って…
ちょっと低いんだ…

それでいて
心地良い……


そう感じながらも結翔の願いを素直に受け入れ返事を返す雅。
手を離すと結翔は上着と鞄を持って部屋に入っていった。

その背中を見送ると雅も1人寝室に入りベッドに潜り込むと眠りについた。

互いが互いを思い

心に抱いた気持ちをさらけ出した夜は

きれいな満月が
一筋の光を放っていた


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