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まほろばマボロシ~仮初めの結婚~
第20章 信じることの強さ
「ね?ほら。だからヤだなぁ…」

うなだれるように陽はしょぼんとしょぼくれてしまった。

「…それで…あの、彼は?どうしたの」
「あいつより結翔様の方だよ…」

そう言う陽。少しむぅっとした表情を浮かべていた。

「彼と…別れたよ?」
「別れたって…!」
「だって…他の女とさすがにラブホ行ったんだもん…別れるよ…」

また再び泣きそうな顔になる陽。そうして雑誌を返す雅に涙がぽろりとおちる。

「何で…?」
「陽…」
「もう解んないよぉ」

ぎゅぅっと手を握りしめている。そんな陽の手をそっと包み込む雅。
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