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まほろばマボロシ~仮初めの結婚~
第8章 踏み出す一歩の道
「食って良い?」
「あ…はい…」
「……うまそ」

そう呟きながら結翔は席に着いた。しかしじっと見つめていた雅に結翔はちらりと目線を送る。

「何立ってんの?」
「え?」
「早く座ったら?食うよ?」
「あの…いいの?」
「良いも何も朝食位一緒に食うよ」
「あ…ありがとう」

そうして急いで座ると手を合わせた雅。

『いただきます』

そう声を揃えて言うとカチャリと箸を持つ。

「今日って帰り…どうですか?」
「どうって?あ、そうそう。今日夕飯要らない。篠崎さんも夕飯待って?」
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