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まほろばマボロシ~仮初めの結婚~
第8章 踏み出す一歩の道
「好きにって…」
「結翔でも何でも。」
「呼び捨てになんて出来ないですよ!」
「…クスクス」
「じゃぁ結翔さん…」
「OK、じゃぁ仕事終わるか休憩くらいに連絡するから。」
「…はい。」
「それか軽く食って待ってる?まぁ…どっちでも好きに待ってて?」

そういうとふっと笑い食器を片づけだした。

「ごちそうさま!」


うそ。

全部食べてくれた…


そうして席を立った結翔の背中に向かって雅は思わず声をかけた。

「あの!」
「ん?」
「……ありがとうございます…」
「何?」
「食べてくれて…」
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