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まほろばマボロシ~仮初めの結婚~
第8章 踏み出す一歩の道
「そんな事、クス…俺の方こそ朝から作ってくれてありがとな。」

そうして笑いかけてくれた。
なぜだろう、結翔が笑いかける度に雅の心は少しトクンと脈を打つ。

優しく…温かく…
ずっとこの笑顔を見たいと思っていた。

「そうだ、何か苦手なものってある?」
「苦手…ですか?」
「そう。」
「虫とか…噂とか…そういうのですか?」
「じゃねぇよ?食べ物とか…そういった食に関して」
「あ…/////それは…特にないです。でも…」
「?…何?」
「コース料理みたいなのは苦手です…」
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