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新しい生活
第14章 初夏

「再来週なんだけど…僕の家から数日間、通勤して貰えないかな?…学会視察で、海外に行かなければならないんだ…」知宏さんが、水が入ったグラスを置いて言った。
「ええ…私は大丈夫ですけど…紘一さんは?」
「うん…紘一は居るから、出張中の間、見てくれないかな?と思って…、申し訳ないのだが…」
「ええ…勿論…。そんな…申し訳だなんて言わないでください…遠慮しないで…」
私は、少し甘えた感じの声になっていた。
休日の午後、久しぶりに知宏さんとのデートだった。
「なかなか会えなくて、ごめん…最近、学会やらお呼ばれする事が多くてね」
「ううん、私もなんだかんだと…」と短く返事をした。
正直…少し罪悪感を感じていた。言葉には詰まらない程度だが…
都心の公園近くのオープンカフェは、休日の夕方にしては、人がまばらでだった。
久しぶりのデートのせいか、何故か私は、少し緊張をしていた。
初夏の陽気に合いそうな、カットソーに膝上の少し短めなスカートを選んでみた。
カフェを出た後、皇居近くの公園を散歩した。
ちょうど夕暮れ時で、少しだけ風が止んで、蒸し暑くなった気がした。
公園のベンチは、カップルで埋め尽くされていて、やっと端っこのベンチがあいたので、
二人で腰を掛けた。
「沢山…いるんだね…知らなかったな…」
「ええ…ほんと、都会のオアシスみたいな感じなのかしら…」
日が暮れても、ベンチからは、人が離れる事はない感じであった。
知宏さんと、取り留めのない会話を楽しみながら、お互いの指を、自然に絡めていた。
「今日は、少し遅くなってもいいよね…」
「えぇ…うん…」
少しの間。会話が、途切れた…
何かを期待する感じだった。
突然、知宏さんから…
「最近…ご無沙汰…だったから、君に触れたくて……」
私は、笑みを浮かべながら「早く言えば…いいのに…私も…」
素直に嬉しかった。
握られた指の間が、少し湿り気を覚え、意地悪く、知宏さんの中指の先をなぞった…
「…変わった事は、なかった…?」
「ええ…大丈夫…」
辺りは暗くなった…
ベンチのカップル達は、お互いの愛を確かめる様に、見つめ合ったり、抱き合っていたりしていた。
私達も…
知宏さんに背中に手を回されると、自然に唇を重ねていた。
「ええ…私は大丈夫ですけど…紘一さんは?」
「うん…紘一は居るから、出張中の間、見てくれないかな?と思って…、申し訳ないのだが…」
「ええ…勿論…。そんな…申し訳だなんて言わないでください…遠慮しないで…」
私は、少し甘えた感じの声になっていた。
休日の午後、久しぶりに知宏さんとのデートだった。
「なかなか会えなくて、ごめん…最近、学会やらお呼ばれする事が多くてね」
「ううん、私もなんだかんだと…」と短く返事をした。
正直…少し罪悪感を感じていた。言葉には詰まらない程度だが…
都心の公園近くのオープンカフェは、休日の夕方にしては、人がまばらでだった。
久しぶりのデートのせいか、何故か私は、少し緊張をしていた。
初夏の陽気に合いそうな、カットソーに膝上の少し短めなスカートを選んでみた。
カフェを出た後、皇居近くの公園を散歩した。
ちょうど夕暮れ時で、少しだけ風が止んで、蒸し暑くなった気がした。
公園のベンチは、カップルで埋め尽くされていて、やっと端っこのベンチがあいたので、
二人で腰を掛けた。
「沢山…いるんだね…知らなかったな…」
「ええ…ほんと、都会のオアシスみたいな感じなのかしら…」
日が暮れても、ベンチからは、人が離れる事はない感じであった。
知宏さんと、取り留めのない会話を楽しみながら、お互いの指を、自然に絡めていた。
「今日は、少し遅くなってもいいよね…」
「えぇ…うん…」
少しの間。会話が、途切れた…
何かを期待する感じだった。
突然、知宏さんから…
「最近…ご無沙汰…だったから、君に触れたくて……」
私は、笑みを浮かべながら「早く言えば…いいのに…私も…」
素直に嬉しかった。
握られた指の間が、少し湿り気を覚え、意地悪く、知宏さんの中指の先をなぞった…
「…変わった事は、なかった…?」
「ええ…大丈夫…」
辺りは暗くなった…
ベンチのカップル達は、お互いの愛を確かめる様に、見つめ合ったり、抱き合っていたりしていた。
私達も…
知宏さんに背中に手を回されると、自然に唇を重ねていた。

