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私を見て
第1章 待ち合わせの駅で
たぶん人と待ち合わせだろうに………
改札口を見る為に顔を上げる様子も無く、うつむいたままで。
「龍、気になるなら誘うか??」
肩に手を回されてニヤニヤと笑われた。
俺たちは今から気の合うメンバーで飲み会だ。
その席に突然誘っても困惑するだろうし、何より彼女の出で立ちは、これから旅行にでも行くような感じだ。飲みに誘う場合ではない。
それでも、それでもわかっていても。
俺は彼女の姿を確認した。
先程から微動だにしない彼女。
そしてその足下は薄緑に光っている。
「龍~行くぞ」
仲間の声がするけど、それどころじゃない。
薄緑の光はじわりと広がり、線が出始めた。
足下から駅を歩く通路に広がりカーブを描いて俺らの方へ。
光の軌道を見ているうちに、長谷川の足下にあった光は濃くなり、しかも何かの模様になって来ている。
でも歩く人は誰も立ち止まらない。
誰も気付かない。
長谷川もーーーーーー
「龍、どうした??」
まだ肩に巻き付いたままの若林に身体を揺すられた瞬間。
足下の駅のタイルが消えて、身体が下に落ちていった。
改札口を見る為に顔を上げる様子も無く、うつむいたままで。
「龍、気になるなら誘うか??」
肩に手を回されてニヤニヤと笑われた。
俺たちは今から気の合うメンバーで飲み会だ。
その席に突然誘っても困惑するだろうし、何より彼女の出で立ちは、これから旅行にでも行くような感じだ。飲みに誘う場合ではない。
それでも、それでもわかっていても。
俺は彼女の姿を確認した。
先程から微動だにしない彼女。
そしてその足下は薄緑に光っている。
「龍~行くぞ」
仲間の声がするけど、それどころじゃない。
薄緑の光はじわりと広がり、線が出始めた。
足下から駅を歩く通路に広がりカーブを描いて俺らの方へ。
光の軌道を見ているうちに、長谷川の足下にあった光は濃くなり、しかも何かの模様になって来ている。
でも歩く人は誰も立ち止まらない。
誰も気付かない。
長谷川もーーーーーー
「龍、どうした??」
まだ肩に巻き付いたままの若林に身体を揺すられた瞬間。
足下の駅のタイルが消えて、身体が下に落ちていった。