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第27章 妻の男

ﾎﾃﾙに入り一人になると、一気に疲れが出てきた。

ﾍﾞｯﾄﾞに横になりながら、さっきの写真をゆっくり見る。

自然に目がいくのは、相手の男。

紗蘭にしては珍しい、今風な男だ。

俺とは真逆な感じの…。

年齢はずいぶんと若く見えるけど、わざわざ人妻に手を出さなくても、女になんて困ってないだろうに…。

誰が見てもｲｹﾒﾝというだろう容姿の男。

何で、紗蘭なんだ？

紗蘭を選んだ理由はなんだ？

紗蘭とは、どこで出逢ったんだ？

怒りと共に、俺は相手の男に色々と疑問が出てきたんだ。

紗蘭の今までの好みのﾀｲﾌﾟとは真逆な男。

なぜ、紗蘭はこの男を選んだ？

この男は、紗蘭に本気なのか？

夢中になっているのは、紗蘭だけで、相手は遊びなんじゃないか？

いくら考えても、答えの出ない疑問が、頭の中をｸﾞﾙｸﾞﾙと回っている。

探偵からもらったﾒﾓも見てみるが、男の家は俺達が住む街からは、ずいぶんと離れた場所だった。


横須賀に近い横浜だな…。


ずいぶん遠くに住んでいるんだな。

そういえば、紗蘭もこの近くの出身だったはず…。