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報酬
第1章 日常
熱めのシャワーを頭から浴びるのが好きなんだ。
てっぺんから流れ落ちる熱いお湯で汗や埃や、いろんなもんを洗い流してまるでもう一枚の肌着を脱いだような感覚になるからだ。
水音を聴きながらさっきの謝謝のセリフを思い出してみた。
「頭の中に居た私の食べ物の話はしたでしょ?」
「あぁ...オレの無意識に蓄積されるいい記憶や悪い記憶...だよな?」
「そう...味も素っ気もないけどね。私達がいなかったらメモリーが一杯になって障害が起こるか...死ぬ」
「...。」
「でも...ちゃんと大丈夫でしょ?」
「うん...そうだな...たしかに。」
「ちゃんと食べてるの。しかも今はそれが大好き。美味しいんだもん...すごく。」
「それって...。」
「私は君の中で溢れた記憶やストレスを精液にして食べてるのよ。」
「そんな...そんな事って出来るの?」
「夢や記憶を食べるサキュバスの存在は認めたのにそんな事を不思議に思うの?」
「そっか...そりゃまぁ、そうだけど...。」
「人の記憶とか、簡単に言葉で説明できるほど単純な物ではないんだけど、君の脳が感じて、不要と感じた記憶のかけらを射精という形で放出する。...もちろん私が相手じゃないとダメだけど。」
「さっきのはちょっと意地悪でふだんの君より暴虐な感じがしたんでしょ?」
「う...うん。まぁね。」
あらためて事後に言葉にされると恥ずかしいもんだな。
「おそらく少し嫌だなぁ...とか、ちょっと辛いなぁ...とか。負の記憶がたまって、無意識にあんな射精の仕方になったんだと思うよ。」
「嫌いじゃ...ないよ。」
気のせいか少し赤くなる頬がドキッとした。
いろんな記憶と同じ数だけ、いろんな形で射精する...て事なのか?
「そこまで極端な物ではないよ。」
口元にはみ出した精液と涎を舐めとりながらオレを見る。
「すごく、良かったし...美味しかったよ」
「...。」
「だからね...私に射精しないと...。」
「しないと?」
「死んでしまうわ。」
ザーーーーー。
外から謝謝の鼻歌が聴こえてくる。悪魔...のはずなのに、その声は天使のように頭の中に心地よく響いてくる。
てっぺんから流れ落ちる熱いお湯で汗や埃や、いろんなもんを洗い流してまるでもう一枚の肌着を脱いだような感覚になるからだ。
水音を聴きながらさっきの謝謝のセリフを思い出してみた。
「頭の中に居た私の食べ物の話はしたでしょ?」
「あぁ...オレの無意識に蓄積されるいい記憶や悪い記憶...だよな?」
「そう...味も素っ気もないけどね。私達がいなかったらメモリーが一杯になって障害が起こるか...死ぬ」
「...。」
「でも...ちゃんと大丈夫でしょ?」
「うん...そうだな...たしかに。」
「ちゃんと食べてるの。しかも今はそれが大好き。美味しいんだもん...すごく。」
「それって...。」
「私は君の中で溢れた記憶やストレスを精液にして食べてるのよ。」
「そんな...そんな事って出来るの?」
「夢や記憶を食べるサキュバスの存在は認めたのにそんな事を不思議に思うの?」
「そっか...そりゃまぁ、そうだけど...。」
「人の記憶とか、簡単に言葉で説明できるほど単純な物ではないんだけど、君の脳が感じて、不要と感じた記憶のかけらを射精という形で放出する。...もちろん私が相手じゃないとダメだけど。」
「さっきのはちょっと意地悪でふだんの君より暴虐な感じがしたんでしょ?」
「う...うん。まぁね。」
あらためて事後に言葉にされると恥ずかしいもんだな。
「おそらく少し嫌だなぁ...とか、ちょっと辛いなぁ...とか。負の記憶がたまって、無意識にあんな射精の仕方になったんだと思うよ。」
「嫌いじゃ...ないよ。」
気のせいか少し赤くなる頬がドキッとした。
いろんな記憶と同じ数だけ、いろんな形で射精する...て事なのか?
「そこまで極端な物ではないよ。」
口元にはみ出した精液と涎を舐めとりながらオレを見る。
「すごく、良かったし...美味しかったよ」
「...。」
「だからね...私に射精しないと...。」
「しないと?」
「死んでしまうわ。」
ザーーーーー。
外から謝謝の鼻歌が聴こえてくる。悪魔...のはずなのに、その声は天使のように頭の中に心地よく響いてくる。