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わけありっ、SS集!
第5章 痴女お姉さんと僕

腹にずっしりと重みを感じた。息苦しさに、薄目を開ける。
「ん……なに、ふぁっ!?」
思わず絶叫。待って何どうしたのどういうことなの。
僕の上には何故か人らしきお姉さんが馬乗りになっていた。なぜ『らしき』って言葉を使ったのかというと、髪と目の色がおかしすぎるから。
「お目覚めかい? 可愛いぼうや」
あ、声可愛い。よくアニメとかに出てきそうな、ロリ声ってやつ。
銀色の長い髪、透き通るような青い瞳、ぷるんと赤い唇から覗く、二つの小さな牙。
待ってやっぱりおかしいから。まじまじと観察してみて、不信感は高まる。声だけじゃなくて見た目までアニメキャラっぽい。
「あの……、コスプレイヤーさんでしょうか? とりあえず重いので、僕の上から……」
「はあ?」
お姉さんは凄んだつもりなんだろうけど、やっぱりロリ声だ、可愛い。これが萌えってやつかな。
「ごめんなさい……僕あんまりアニメとか観ないから、なんのキャラなのかわからないけど、とっても可愛いです。だからどいて……」

