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私を見ないで
第6章 私を見て
待ち合わせの時間30分前
旅行用のスーツケース片手にみどりの窓口に立つ男性が一人。
携帯の着信に、彼は少し眉をしかめた。
通りすがりの人があまりの大きな声に振り返って見て行った。
何事か会話をしたあと、彼は携帯を切って乱暴にスーツケースを引きずった。
向かうはみどりの窓口の反対側、改札口。
スーツケースを持つ手は震えていた。
彼の姿がホームへと繋がる階段に消える頃。
気付いてしまった気持ちを忘れる為に。
私は、待ち合わせのみどりの窓口に立った。
このあと、何が起きるかも知らずに。
旅行用のスーツケース片手にみどりの窓口に立つ男性が一人。
携帯の着信に、彼は少し眉をしかめた。
通りすがりの人があまりの大きな声に振り返って見て行った。
何事か会話をしたあと、彼は携帯を切って乱暴にスーツケースを引きずった。
向かうはみどりの窓口の反対側、改札口。
スーツケースを持つ手は震えていた。
彼の姿がホームへと繋がる階段に消える頃。
気付いてしまった気持ちを忘れる為に。
私は、待ち合わせのみどりの窓口に立った。
このあと、何が起きるかも知らずに。