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第1章 花崎幼稚園　ゆり組

いつもいじわるな男の子がある日、エプロンもって
ろうかにすわってた。

そのエプロンはボタンがとれてたの。


いつまでもすわってた。
だから、言ったの。

｢ママにぬってもらえば？｣って。

その男の子はいつもいじわるするのに。
あたしがいったら泣きそうなかおしてた。


それを見たらあたしが泣いちゃったの。
言っちゃいけなかったんだ。
ごめんなさい、しなきゃいけないんだ。
ごめんなさい、言わなきゃ。

でも、言えないの。
声が出ないの。