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第1章 愛を契る

　私の頬に水滴の様なものが落ちた。
目を開けると、葉月と目が合う。

　眠る私を愛しそうに見つめる葉月の瞳には、涙が溢れていた。

　涙の訳は聞かない…
野暮ってもんだよ。


　「すっかり眠っちゃったね」
言葉を用意して私は目覚めた。

　「うん、朝早かったし、すみれは張り切って運転していたから、疲れたよね？」

　「まぁね。
久々の運転だから疲れたわ！

　あっ！ねぇ、折角だから、海が見える露天風呂行こうよ！
サンライズ越しに葉月の身体が見たい」

　「もう、すみれのエッチ！」



　少しは格好つけさせて…
あなたにつられて泣いてしまいそうだから…
あなたが笑うならバカにだってなるよ。