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向日葵
第3章 ビアンの純粋と闇
 「なかなかね…美姫以上にときめく子なんて現れなかったわ。

 周りの子は、自慢気に異性と付き合ったとか、キスした、電車の中でカッコイイ人見つけた、ナンパされた、エッチしたなんてさ、自然に女してんだよね。

 感心のない話が私の前を通り過ぎて、愛想笑いや同調する素振りまで身についたわよ。

 人と変わっているのなら、わざわざ輪からはみ出して自己主張して生きにくくする必要もないしね」

 「あの頃、勇気を出して、すみれに声掛けていたら違っていたかな…?」

 「違っていたかもね…
楽になれたし、遠回りもしなかったかも…
まぁ、恋愛に浮かれた同級生達は、受験の時期には一旦は落ち着くんだよね。

 誰だって、自分の希望する大学に入りたいじゃん。
だから、イヤでも受験勉強する様になる。

 私も親から勧められた塾に通ったりしていたんだ。

 そこでね、他校に通う都築梨花(つづきりか)に出会ったんだ。
なんとなく、感じが美姫に似ていた」

 
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