この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
向日葵
第6章 逞しく生きる、女豹
 レストランから少し離れた所まで歩き、梨花は落ち着いた感じの喫茶店を選び、『ここでいいわね?』と促した。

 私は頷き、梨花の後に続いて店に入った。

 店内はジャズが静かに流れ、コーヒーの香りが漂っていた。
梨花は奥のテーブル席に座る。
私は梨花の正面に座った。
注文を聞きに来たウェイトレスに早々とグレープフルーツジュースを注文する梨花。
私も長居はしたくないので、アイスコーヒーを頼んだ。


 「久し振りね。
すみれ」

 「久し振り…」

 「先週ね、主人の母とランチをご一緒したの。
それであの店に行ったら、すみれを見かけたわ。
オーナーに話を聞いたら、あなたが仕事でお店の取材に来るって言うから、また会えると思って待っていたのよ」

 「そう…」

 「ねぇ、秋津涼太は覚えてるわよね?」

 一瞬、心臓をグサッと鋭い刃物で刺された様な痛みが走る。
この女が私を誘ったのは、涼太の事で恨み節を嘆きたいからだと悟ってはいたが、単刀直入に言われてしまうと、やはり触れて欲しくない話でもあった。

 「えぇ」

 数分は続くであろう愚痴を聞く、開き直りの顔を作った。

 ウェイトレスが私達の飲み物を運んできて目の前に置いた。

 「これが堪らなく飲みたくなるのよ」
意味深げに飲み物を手にする梨花。

 早くこの場から解放されたいと願う。
/165ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ