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向日葵
第6章 逞しく生きる、女豹
梨花はグレープフルーツジュースにストローをさし、カラカラとかき混ぜた。
薬指に光る結婚指輪を自慢気に見せているつもりなのだろうか…
真正面に座り、梨花をチラッと見た。
少しふくよかにはなったが、化粧も清楚だし、髪の毛も清潔感のあるアップスタイルにし、フワッとした紺のワンピースを着ていて上品な装いだった。
さっきは、いきなりの衝撃的な対面で、顔すらマトモに見てなかったが、こうして見ると、良いとこの奥様風の雰囲気を醸し出していた。
『上手く化けたな』と心の中で言い直していた。
「すみれは相変わらず清楚で綺麗ね」
「そんな事ないわ…
梨花こそ…」
『梨花も綺麗ね』って言って欲しいのだろうけど、貴女に裏切られてからは、そんな事微塵も思わなくなっていた。
嘘は言えないから、上手く誤魔化してあげる。
「ねぇ、ちゃんと男は愛せる様になった?」
意地悪な眼差しをしながら小声で呟く梨花。
私はアイスコーヒーを飲み、聞こえてない振りをした。
「残念ねー
綺麗なのにレズビアンなんてー!」
バカにした様な口調が私の耳に響いた。
「ねぇ、抱いてあげようか?
まだそっちしか興味ないなら?
一応、妊婦だから激しいプレイは無理だけどね!」
「何を言ってるの?」
誰も聞いてないとは思うが、こういう場所でそういう事を言えてしまう神経を疑う。
イラッとした。
「有難うね。主人を最低なやり方で振ってくれて…
すみれにはお礼言わないとね!」
「えっ!? どういう意味?」
薬指に光る結婚指輪を自慢気に見せているつもりなのだろうか…
真正面に座り、梨花をチラッと見た。
少しふくよかにはなったが、化粧も清楚だし、髪の毛も清潔感のあるアップスタイルにし、フワッとした紺のワンピースを着ていて上品な装いだった。
さっきは、いきなりの衝撃的な対面で、顔すらマトモに見てなかったが、こうして見ると、良いとこの奥様風の雰囲気を醸し出していた。
『上手く化けたな』と心の中で言い直していた。
「すみれは相変わらず清楚で綺麗ね」
「そんな事ないわ…
梨花こそ…」
『梨花も綺麗ね』って言って欲しいのだろうけど、貴女に裏切られてからは、そんな事微塵も思わなくなっていた。
嘘は言えないから、上手く誤魔化してあげる。
「ねぇ、ちゃんと男は愛せる様になった?」
意地悪な眼差しをしながら小声で呟く梨花。
私はアイスコーヒーを飲み、聞こえてない振りをした。
「残念ねー
綺麗なのにレズビアンなんてー!」
バカにした様な口調が私の耳に響いた。
「ねぇ、抱いてあげようか?
まだそっちしか興味ないなら?
一応、妊婦だから激しいプレイは無理だけどね!」
「何を言ってるの?」
誰も聞いてないとは思うが、こういう場所でそういう事を言えてしまう神経を疑う。
イラッとした。
「有難うね。主人を最低なやり方で振ってくれて…
すみれにはお礼言わないとね!」
「えっ!? どういう意味?」