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続「辿り着く 先には」
第7章 『征服』
今のこの、タイミングでその話は辛かった。笑いたかったが、表情が強ばるのを見られたくなくて胸の中に顔を隠した。答えがなかった事に、触っていた手を止めた。

「絢音・・・?」
「そういう話は今はしないで、二人でいるのに・・・嫌。明日、一日しかないのに。」それにまた、手は上げられたが、今度は腰を引き寄せられてその手は下にするりと落ちた。お尻を撫でられて、背中かぞくりとする。

「何?焼きもちをやいてるん?今は絢音だけだって言ったこと信じてないんか?」声を荒げて叫びそうになるのを必死に堪えていた。
「信じる、信じないじゃないの。ただ、二人の時に過去の話は聞きたくないだけ。」それにそうかと一言いって、片手で顎を上げられ唇は奪われた。体の力が一瞬にして抜けてしまう。

「じゃあ、僕だけを見て絢音。ずっと離れてた分、可愛がったる言うたやろ。今晩は絢音が止めて言うても無駄や。僕が満足するまで絢音を離さへんから。」
「聖が、満足するまでされたら。私は立てなくなるわ。明日は何処にも行かないの?」
「立てなくなったら、ずっとベットで抱き合ってたらええわ。今回はゆっくりするために来たんやろ。なら、丁度ええよ。」

触れられる指先は胸の先端を、弄り体は否応なく反応を示し魔王の方へと心は強制的に向けられて行く。支配はそうして、繰り広げられて行くのだ。
「待って・・・今は、少しだけ待って。」心がどうしても反応を拒む。だが、そんなことを口に出して待ってもらえた試しがなかった。言葉は掻き消され唇は塞がれてしまう。

淡く切ない口付けが、聖の本当の想いなのだろうか?また、此処へ来て分からなくなってしまった。心の揺れなど、お構いなしに自分の欲望をぶつけてくる魔王に心を手放してしまえばいいとも思う自分がいた。

快楽と自由を体が欲しがって、中心が熱くなる。躾られてしまった体はもう、駄目だった。心は封印されてしまう。言葉の操りが全ての気持ちを奪った。

「悲しいことも、何もかも考えらない様にしたる。また、そんな顔をして。離れるとすぐに不安ばかり持って、まだまだ調教が足りんか?」
「そんなこと・・・無い・・あっ、だめ。」
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