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第5章 Scene.04

　
「…それにしても………」

「アイツら……近寄って来ないわねぇ………」

　扉の隙間から外を覗くヤスの下で、四つん這いで様子を伺った。

「こらぁ、待ってぇっ」

　後ろでは床の上をコロコロ転がるスライムをアカネが追いかけ回してる。

　シュウの動いてる気配はしない。

「他のを見ても………やはり、来る気配無いっスね」

「身構えてるのが気になるけどぉ………。一先ずは安心していいのかしらぁ？」

「油断は禁物っスけど………」

　斧やら棍棒やら槌を手にしたモンスターたちに囲まれて、流石に落ち着ける筈が無い。

　ヤスでも、あの包囲網を突破出来るとは思えない。

　シュウとアカネと言う戦力も増えたけど、当てにする訳にはいかない。

「…やっと捕まえたわぁ」

　スライムのぷにぷに感にやられてるアカネが戦力になるとは思えない。

「………」

　アカネに伸されて壁に寄り掛かったままで動かないシュウは問題外。

「はぁ………」

　やっぱり、アイツらが諦めて居なくなってくれる事に賭けるしかない。





「て言うかぁ………。何で、追い掛けられてるのよ？」