この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
明治鬼恋慕
第8章 城下町
「落ちつけって!」
「僕は怒ってなんていないよ」
焔来を押さえつける腕力は、いったいどこの誰が病人なんだと文句を言いたくなる強さだ。
「──…ただ…少しムカッとしたから、気晴らしに焔来を襲おうかなーって思っただけ」
「…やっ、やっぱり怒ってるだろ!」
「全然、まったく、これっぽっちも」
「うそつけっ」
危機感を覚えた焔来が手足を動かして抵抗するも
それより早く動いたリュウの手が着物の合わせを開いてしまう。
現れたふたつの乳首の片方に、リュウの唇がかぷりと喰らい付いた。
とっさに声をあげた焔来の口を手でふさぎ、妖艶な口許でリュウが笑う。
「大きな声出したら…下の人間に、ばれるよ?」
「……っ」
だったら早くそこ退けろよ
そう言いたい焔来の不平を察しているのかいないのか、何食わぬ顔でリュウは行為を続行した。