この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第13章 地下アイドルの秘密 編 1-1
地下アイドルと呼ばれるグループを集めて行われるコンテスト。
私達はその当日、マネージャーの運転する車で会場に向かいながら、今回そのコンテストで優勝することがどんな意味を持つのかを知らされた。

「今回優勝したグループは、2か月後に開催されるブレイク前のアイドルを集めて、メジャーデビューを目指す大会に、特別に参加できることになったぞ」
コンテストの直前で、しかも驚かされる内容をきかされて、私達は声も出さずに目を瞠った。
優勝を目指して練習してきたとはいえ、その先にまた夢につながる舞台がある事に嬉しさを感じるのと、さらに緊張してくる感覚が一緒になって息苦しくなる。
「どうだ。ヤル気がますますでてきただろう?」
マネージャーの言葉にすぐに夏妃が、はいと返事をする。
私も含めて涼奈、舞風(まふ)、心瑠(ここる)は遅れて返事をするのがやっとだった。

夏妃が落ち着いた声でマネージャーに聞いた。
「昨日の最後の練習を見て、私達が決勝に残れると思いましたか? 」
決勝に残る?・・・優勝できますか、じゃないの?・・・
彼女の質問に違和感を感じたけれど、メンバー全員がマネージャーを見つめた。
「・・・ああ、昨日のパフォーマンスが出来れば大丈夫だろう。後は決勝でどれだけリラックスして客席を巻き込んで盛り上がれるか、だな。とにかく決勝に残らなければ意味が無い。今はその事だけ考えるんだな」
「はい、分かりました」
ホッとした顔をしながらも夏妃が冷静に答えると、心瑠が感心したように声をあげた。
「夏妃さん落ち着いてるぅ!さすがリーダーだね!」
「ホント!私なんてファーストステージの時みたいに、もう心臓がドキドキしてるよ」
「私も!」
心瑠と舞風はお互いの胸の辺りに手を当てながら、顔を強張らせている。

「愛美は大丈夫よね。どうなの?」
夏妃は私にいつもの表情で聞いてきた。
「私だって緊張してるよ。でも練習した以上の事を本番で出そうとしても無理だから、練習どおりやれればいいかなって・・・」
「そうよ、その通り」
夏妃はシートから背を離して姿勢を正すと、メンバーを見回して言った。
「予選の事だけ考えて!そして昨日の練習通りに頑張ろっ。ね?」
「はいっ」
夏妃の言葉に全員で明るく返事をしたけれど、それでも私は何週間か前からの彼女の微妙な変化と今の妙な落ち着きが気になっていた。
/909ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ